発達障がいと暮らす私の「日常の敵」たち。大人の発達障がいってこんなんですよって話

こころ

社会人になって、ようやく気づいたんですよね。 「なんでこんなに仕事うまくいかないんだろう?」って。 ある日、上司から言われました。

「あんた、病気なんじゃないの?」

え、マジで?と思って病院に行ってみたら、 ……ほんとにそうだった。発達障がいって診断されました。

でも正直、最初は納得いかなかったんです。 「こんなアンケートみたいなやつで、何がわかるの?」 「診断ってもっとガッツリやるもんじゃないの?」って、 つい医者に食ってかかっちゃったこともありました。

そしたら医者、ちょっと苦笑いしながらこう言ったんです。

「困ってるんだろう? これは対処療法だよ。困ってることを一個ずつ潰していこう」

その一言で、ふっと肩の力が抜けたのを覚えてます。

薬を飲み始めてしばらく経った頃、営業先の人に言われました。

「なんか、雰囲気変わりましたね?」

自分ではまったく自覚なかったけど、ちゃんと変化してたみたい。 運転中のあの眠気も消えたし、過剰な情報で頭がパンパンになることも減った。

……でもね。 薬を飲んだからって、人生ぜんぶバラ色!ってわけじゃないんです。

発達障がいって、日常の中にひそんでる「地味だけど強烈な敵」との戦いでもある。 だから今回は、そんな“日常の敵”たちについて話していきます。

生きていただけで100点満点


◆敵①:太陽の野郎

実は一番の敵太陽なんですよ?

は?

視覚過敏持ちにはこいつがラスボス。光が刺さる。 サングラス無しで外に出ると、普通に熱が出る。 コロナ禍の頃なんて「密なことしただろう」みたいな目で見られてた。何もしてねぇよ。 太陽が原因ってことに気付くまで少し時間が掛かりました。

ある日、太陽で顔がひしゃげていたのでサングラスを装着すると、あら不思議熱が出ません。

この日から私はタモリになりました。


◆敵②:朝のニュース番組

情報量多すぎ問題。 映像、テロップ、音楽、ワイプ、全部拾いに行く脳が暴走する。 結果、脳が過熱して頭痛くなる。朝からオーバーヒート。 ネガティブニュースって毒なんですよ。繊細な人にとって。関係のないニュースはバッサリ切ってどうぞ。

芸能人のスキャンダルとか、コメンテーターの憶測なんて気にしてたら死にます


◆敵③:「それ取って」

「それ?」 「違う、そっち」 「違う、それ!」

……どれやねん。 このシュチュエーションよくありますよね。 でも不思議なことに私は必ず、不正解を選び取ります。

こっちはニュータイプじゃねぇんだよ!!

エスパーじゃないんだから、指差しor名称指定してくれ。 脳内通信、標準装備じゃないからな?

ヒカルの碁みたいに扇子でさしてくれたらいいのに指してくれたらいいのに。

古っ!!


◆敵④:「普通にして」

子どもの頃から言われ続けた。 でも“普通”って何?どこ?誰基準?

真面目にやってても「普通にして」と言われると、ムカついてくる。 スーパーで「カート普通に押して」って言われた時は本気でイラっとした。

どんな押し方してたんですか?

私は腰にぴったりくっつけて後ろ手で“引いて”押してました。

あぶないやろがい

……はい、ごもっともです。


◆敵⑤:上司の指示

聞いてるつもりでも、頭に入ってない。 しかも話が長くなると、途中でどこかへ思考がワープする。 はいはい相槌してますけど嘘です。聞いてません。

だめじゃねえか

嘘みたいだけど、部屋の壁の汚れとか、今考えなくていいことを考えたりし始めちゃうんですよ。

それ、まじで大変なことになりませんか?

そうなんです、なので最近は大惨事を避けるために指示が始まったらスマホで録画してるんです。フォルダ名「上司」。動画まみれ。 自分の顔映りこんでると、ちょっと笑える。

上司も最近は取られることに慣れて、私がカメラ構えたら襟を直しますからね。

カメラを意識し始めたんですね…


◆敵⑥:座り心地の悪いイス

実はこれもすんごい敵。

体に合ってないイスは、集中力をバッサバサに切り裂いてくる。

昔、実家の勉強机の足元に変な位置で板があって、ずっと蹴ってた。 そのうち板、蹴り破ったからね。

イスに物理で勝つな

でもこれ、ちゃんと合うイスを使ったら学力が上がったって事例もあるらしいですぞ?イスに着目した 先生、ナイス。 でも、それだけイスは大切。勉強すすまんとか思ってたらフィットしてないイスで拷問されてるケースもありますからね。椅子を疑ってください。

あなたが出来ないのは椅子のせいです。


◆敵⑦:ショッピングモール

明るい、広い、音が多い、人が多い、情報量が爆発してる。 五感全部にくる地獄のステージ、それがショッピングモール。

常に音爆弾と閃光玉を食らってる気分です。

情報の煮こごり、ですね

歩いてるだけでどんどんHP削られるから、サバイバルゲームに近い。遠征用のカートと水分とサングラスが無いと危険。 人混みで「買って!これ買って!これ食って!」ってアピールされるのもしんどい。目が泳ぐ。耳がしんどい。財布もしんどい。

「なんで買い物するだけで疲れてんの?」って言われたら、もう泣きそうになります。
健常者にはわかるまい。私はショッピングモールデートしてたら常にお付き合いしてる相手に「何?怒ってるの?」と言われ続けてましたからね。

まぁ、光音、情報で頭がオーバーヒートしていたことに気付いたのはそんな人たちとも別れた後の事です。


おわりに

これは、あくまで一例。

発達障がいの私は、普通の人が普通にできてるところで、ひそかに戦って、死にかけてる。

だからもし、「あ、これ俺もだ」「私もそうかも」って思った人がいたら、 ちょっとでも安心してほしい。

あなたたちだけじゃないよ。

私も死にかけてるよ。 むしろ私何度も死んでるよ。

一緒に地獄の窯の底でタンゴをおどりませんか?

嫌っすね

結論:発達障害の人はいつも人知れず死んでる

訳アリな元会社勤め。発達障害を持ちながら(主に)小学生を世話する仕事をするようになった。恐ろしいことに小学生の育成支援のプロフェッショナルと名乗らなければいけないことに最近気づいた。月に何件かこころだとか、教育の勉強会に金を貰いながら行けるので性に合ってる今日この頃。自己目標は「人格の成熟」メンタルがやられていると書くことで発散しようと筆が進む。

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