うつ病の症状は人によって違うという。
しかし、いざ調べてみると出てくるのは医療機関や専門家の記事ばかりだった。
もちろんそれらは大切な情報だと思う。
ただ、私は「実際にうつ病になった人がどんな感覚だったのか」を知りたかった。
でも、なかなか無い。
だからこの記事では、「うつ病罹患者」として私に起きたことを書いてみようと思う。
これは医学的な解説ではない。
あくまで「私の場合はこうだった」という記録だ。
同じ症状が出る人もいれば、まったく違う症状が出る人もいると思う。
朝、身体が動かない
朝起きられない。
正確には、起きることはできる。
立ち上がることも一応できる。
しかし、そのあとが続かない。
身体が鉛になったように重い。
無理をして出勤したこともある。
だが職場に着いても動けなかった。
結局、私は帰らされた。
怠けていたわけではない。
演技でもない。
本当に身体が動かなかった。
ある日は出勤しなければならない朝に、そのままダウンしたこともある。
立てないわけではない。
だが動けない。
私はそのまま会社を休んだ。
好きだったものが楽しめない
私はゲームが好きだ。
本当に好きだ。
休んだ日くらいは好きなゲームをして気分転換しようと思った。
しかし楽しくない。
気付けばコントローラーを握る力もなくなっている。
だいたいそんな時はコントローラーを持ったまま横になっている。
画面の中ではキャラクターが操作されることもなく、ただアイドリング動作を続けている。
私は虚しさから電源を切る。
これを何度も繰り返した。
ドラマも同じだった。
感動する場面でも感情が動かない。
いつの間にか垂れ流しになっている。
そして何もしていない自分に不安になる。
「このままでいいのかな」
そう思う。
でも動けない。
ドラマも楽しめない。
成果もない。
ただ時間だけが過ぎていく。
旅行に行っても楽しくなかった
鬱になってから、以前から予定していた旅行にパートナーと行った。
私は思っていた。
「さすがに旅行なら楽しいだろう」と。
しかし違った。
伏見稲荷の鳥居を見ても感動しない。
綺麗だとは分かる。
でも心が反応しない。
ふと反射した自分の顔を見た。
不幸そうな顔をしていた。
私はここにいてはいけないような気がした。
旅行先なのに落ち込んでいた。
パートナーは何度も、
「疲れた?」
「大丈夫?」
と声を掛けてくれた。
どうやら私は終始疲れているように見えていたらしい。
●にたい気持ち
基本的に●にたい。
子どももできていない。
周りは忙しそうに人生を生きている。
それなのに私は自分の人生を持て余している。
そこに強い虚無感があった。
そして寂しかった。
この●にたい気持ちは発作のように強くなることがある。
そんな時は、自分でも危険だと感じる。
心の中で感情が暴れ回る。
抑えることが難しい。
本当に酷い時は相談窓口に電話した。
二回助けてもらった。
筋トレで鬱が治るという話も聞いた。
少なくとも私には効かなかった。
その代わり、読書が意外な鎮痛剤になった。
紙の本でもいい。
Audibleでもいい。
今も私は本を耳で聞きながら心を落ち着かせている。
言葉が出てこない
うつ状態になると吃音がひどくなった。
言葉が引っかかる。
うまく話せない。
そして一番つらいのは、自分でもそれを聞いてしまうことだ。
「あ、また詰まった」
そう思うたびに落ち込む。
やがて人と話すことそのものが怖くなる。
とにかく不安だった
落ち込む。
とにかく落ち込む。
将来への漠然とした不安が頭から離れない。
何か具体的な問題があるわけではない。
それでも不安だった。
常に十字架を背負わされているような気分だった。
人混みが怖くなった
私は休職した。
すると人がたくさんいる場所を避けるようになった。
特に夕方のスーパーが苦手だった。
仕事帰りの人たちが晩ご飯の材料を買っている。
それを見ていると、
「みんな働いている」
「自分だけ止まっている」
そんな気持ちになる。
私はレールから外れた人間なんだ。
そんなことばかり考えていた。
おわりに
うつ病の症状は人によって違う。
私の場合は、
身体が動かなくなった。
好きなことを楽しめなくなった。
言葉が出なくなった。
そして将来への不安と孤独感に苦しめられた。
もしこの記事を読んでいる人の中に、似たような状態の人がいるなら知ってほしい。
少なくとも、あなただけではない。


コメント